蔵元の紹介

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宮尾酒造株式会社 麒麟山酒蔵株式会社 白瀧酒造株式会社
石本酒造株式会社 朝日酒造株式会社 吉乃川株式会社
株式会社丸山酒造場 青木酒造株式会社 菊水酒造株式会社
八海醸造株式会社 諸橋酒造株式会社  

 

宮尾酒造株式会社(新潟県村上市)

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宮尾酒造の創業は文政2年(1819年)
〆張鶴の故郷、新潟県の北部(県北)に位置する村上市は「五百万石」をはじめ良質な酒米を産出する米どころ。
酒の味を左右する仕込み水は三面川の伏流水。鮭の遡上で知られるきめ細やかな甘みを持つ軟水です。その豊富で清冽な水を酒蔵の敷地内の地下から汲みあげて〆張鶴の酒造り全般に使用しています。
新潟の酒は全般的に「淡麗辛口」と言われますが、〆張鶴の酒質は一言で言えば「淡麗旨口」
優しい香りとまろやかな口当たりで、高精白で醸すため後味はすっきりしていながらもしっかりと旨みを感じられる、香味バランスに優れた絶妙な味わいを楽しめるお酒です。

石本酒造株式会社(新潟県新潟市)

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石本酒造は新潟市江南区北山という場所にあります。

銘酒「越乃寒梅」。酒好きの方なら知らない人はほとんどいない全国屈指の有名銘柄です。私のような者が石本酒造を語るには奥がましいのですが、少しだけ紹介させて頂きます。

今でこそ順風満帆のように思える蔵元ですが、その歴史を少し紐解くと大変な時期もあったと聞きます。
創業は明治40年ですが、石本酒造はなんと戦時中の企業整備により閉鎖された時期もあったそうです。
その後蔵は復帰しますがその頃は国の割り当てにより生産できたのはわずか100石のみ。

原料米不足によりこの頃、三倍醸造法が生まれ当初の試験蔵にもなりますが、全国的にこの醸造法を始める蔵が増え始める頃、逆に石本酒造はこれをやめこだわりの酒造りを始めます。どんないい酒を造っても同じ価格でしか売れない時代に。

・・その後はこだわりの酒造りと研鑽を止むことなく続け全国で絶賛されるお酒になったのです。越乃寒梅が「幻の酒」とまで言われるにはやはりそれなりの理由があったのですね。

うまい酒を造るためには妥協をしない酒造り。例を挙げようと思うと切りがありません。その考えは昔も今も変わらずに続いています。

そして蔵元はいいます。
「我々の使命は常に旨酒造りを目指すこと。頑なに越乃寒梅であり続けること。」と。

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株式会社 丸山酒造場(新潟県上越市)

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丸山酒造場は穀倉頚城平野の東端、東頚城丘陵の裾野にのどかな山々を見渡せ、美くしい田園に囲まれた場所にあります。
春には植えられた田んぼの苗が青々と広がり、収穫の秋には周囲一面に黄金色の稲穂を実らせる。
「あぁ。こんな自然に囲まれたすばらしい土地だからこそおいしい酒ができるんだ。」と思わず納得させられます。

そして冬になると名だたる豪雪地帯であるこの土地の気候風土が空気を浄化させ酒造りに最も適した環境をもたらし、厳選された酒米と自家井戸から湧き出る超軟水の水が見事に調和されて雪中梅は醸されます。
決して無理に増産はせずかたくなに品質を守り続けるこの蔵の酒質は新潟の酒では数少ない甘口のお酒を醸しだします。
ひとくちに甘口といってもその酒質は決してくどさがなく、口に運ぶと大変さわやかな甘い香りとやさしい味わいが広がり程よい余韻を残し消えてゆく。このさわやかな旨味が数多いファンを虜にしている要因なのでしょう。

八海醸造株式会社(新潟県南魚沼市)

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八海醸造は冬になるとしんしんと雪の降り積もる南魚沼市にあります。
この降り積もった大量の雪がやがて溶け、山の地面にしみこみそして長い年月を経てやがて地上に湧き出て岩間から水が噴出します。
蔵から数キロはなれた八海山麓系の地層からの湧き水「雷電様の清水」。
この新潟の名水にも選ばれた水で銘酒「八海山」は醸されます。

八海醸造は戦後の米不足で酒なら何でも売れた時代の中でも同じ米の量でも少量しかできない高精白で心身ともに削りながら造らねばならない大吟醸造りを決してやめなかった蔵です。
その頃から酒造りに研鑽を積み重ねてきた技術と信念が「八海山」に表れ全国でも屈指の銘譲蔵として認められたのでしょう。

そして蔵元は造りの目標を「全酒類における大吟醸造りの応用」といいます。
また、蔵元の考えのひとつに「いい酒を造るためには必ず造る量には限界がある。
しかし蔵元には決して品質を落とすことなく本当に飲みたいというお客様に満足できる供給をしなければならない責任がある。」と社長は言います。

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これは大吟醸や吟醸などに比べ比較的増産できる本醸造、普通酒においても、高品質な酒質を求めるためには手間隙を惜しまない(例えば麹はすべて手作り、一度に仕込む量は最大でも白米3tまで{よそでは20t、30tなどでも仕込む所もある}など)そして造り手の精神は常に大吟醸造りを意識しながら全ての酒を醸していると言います。
それは本当に八海山を愛してくださるお客様に蔵元としてできる限りの満足をして頂きたいからに他ありません。

明日もまた安心して飲みたくなるうまい酒。それが「八海山」です。

麒麟山酒蔵株式会社(新潟県阿賀町津川)

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麒麟山は津川町の阿賀野川沿いにそびえる山の名前。飲み飽きしない淡麗辛口を守り続けている醸造家として有名です。

酒どころ新潟の酒造好適米を磨き上げ麹はすべて手造り。蔵人の心と技が一体となった伝統の仕込みを続けるこの蔵元は、昔から多くの愛飲家に親まれ続けられています。

また、平成7年から地元の農家と共に「奥阿賀酒米研究会」を発足。酒米を契約栽培すると共に、高品質な酒米造りを互いに研究し合い、酒米栽培から醸造まで一貫した製造をめざし、取り組んでいる蔵元です。

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朝日酒造株式会社(新潟県長岡市)

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久保田・越州・朝日山の蔵元、朝日酒造は創業1830年(天保元年)創業当初の屋号は「久保田屋」と称し酒造業を始めた歴史の深い酒蔵です。

所在地は新潟県長岡市朝日(市町村合併前の越路町)にあり、県内の酒蔵の中でもトップクラスの生産石数を誇る蔵元です。しかし全国大手の酒蔵メーカーのように販売数量を最優先させたような売り方は決してせずに、常に品質最優先での酒造りを目指しています。特にそれをうかがえるのは1985年に発売となった「久保田」から証明されているといえるでしょう。「最高品質でどこの酒にも負けない酒を造りたい」その一心で当時の社長、平澤享氏は新潟県醸造試験場の場長をしていた嶋悌司先生を迎えます。そして当時では酒造りも販売も今までとは全くと言っていいほど違う事に蔵人たちが一丸となり挑戦し、必死な思いから造られたこの酒はその後、全国でもその酒質が認められることとなります。

 

地酒というものは蔵人たちの想いや精神が必ず酒質に現れてくるものです。私はこの精神こそが朝日酒造の酒造りに生かされ全ての商品にフィードバックされているように思います。

時代の移り変わりで設備環境が最新になっても携わる造り手、蔵人の想いは変わることはありません。常に品質向上のための研鑽を重ね続ける蔵元です。

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そして「酒造りは米作り」の考えから、より酒造りに適した酒米栽培の研究機関として㈲あさひ農研を設立し、「越州」ではすでに栽培されなくなってから30年という年月を経た「千秋楽」という米を復活させ酒造りに取り組みました。

また「こしじホタル連合会」や財団法人「こしじ水と緑の会」の設立など酒造りだけでなく環境保全活動にも積極的に取り組んでいる蔵元です。

青木酒造株式会社(新潟県南魚沼市)

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創業享保2年、およそ300年の歴史を持つ南魚沼市の酒蔵。

日本有数の豪雪地帯で特に上質の水が流れる塩沢地区に位置します。

この大地の恵みと共に醸し出す青木酒造の目指す酒質は「淡麗旨口」。

すっきりとした飲み口と共に程よいコクと旨さを感じられる地酒です。

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諸橋酒造株式会社(新潟県長岡市 ※旧栃尾市)

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諸橋酒造は弘化4年(1847年)に創業。

戦国武将「上杉謙信」は栃尾で青年期を過ごし、その当時は元服名「長尾景虎」を名乗っていました。「越乃景虎」はこの地の歴史との縁があり名づけられました。

「越乃景虎」の蔵元は、新潟県のほぼ中央に位置し、豊かな自然に恵まれた山紫水明の地。有数の豪雪地であり、この山に積もる雪が雪解水となり土中深く潜り、数十年の歳月によって浄化され有数な酒の仕込み水となります。

名水百選にも指定された「杜々(とど)の森(もり)湧水(わきみず)」。この超軟水と、清冷な寒気の環境を生かした酒造りが、「越乃景虎」の特徴であるまろやかで優しい味わいを育んでいます。

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白瀧酒造株式会社(新潟県南魚沼郡湯沢町)

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白瀧酒造はスキー、スノボで有名な新潟県湯沢町にあります。
この町は非常に水に恵まれた環境です。越後湯沢は日本でも有数の豪雪地帯。それだけ水資源が豊富なのです。屋根まで積もった雪が、春になると一斉に融け、温泉地の地下水に含まれる鉱物質と複雑な交渉をして軟らかくておいしい水となり、白瀧酒造の仕込み水となります。

代表銘柄は「湊屋藤助」「上善如水」
湊屋藤助は初代当主の名前。それだけに蔵元の酒造りに対する意気込みが詰まっています。

「上善如水」は日本酒に新たな旋風を吹き込んだ銘酒。
豪雪地越後湯沢で醸す白瀧酒造の特徴は、柔らかく飲みやすい酒質と、上品な甘味と気品のあるフルーティーな香りが調和したとても美味しい酒です。

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吉乃川株式会社(新潟県長岡市)

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吉乃川は戦国の世、天文一七年創業。
上杉謙信活躍の頃から約470年醸し続けている蔵元です。
仕込み水に使うのは蔵元の敷地内から湧き出る「天下甘露泉」。日本一の大河、信濃川の伏流水で、やわらかい軟水で酒造りに大変適した仕込水で醸されます。

また、越後新潟は米どころ。使用される原料米の酒米もすべて新潟産、さらに吉乃川は蔵人が栽培した「蔵人栽培米」を使いそれを高精白して醸されています。

また、鑑評会での受賞歴も数多く、関東信越国税局酒類鑑評会入賞(昭和40年より通算67回 首席第一位5回)全国新酒鑑評会金賞受賞(昭和31年より新潟県内最多通算29回)(2014年6月現在)等、輝かしいタイトルと醸造技術を兼ね備えた蔵元です。

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菊水酒造株式会社(新潟県新発田市)

菊水酒造株式会社について

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菊水酒造の創業は1881年。
創業以来、品質を守り、おいしいと思っていただける酒を造る蔵元であり続けてきました。
時代によって変わってくる嗜好に合わせ新しいお酒の開発、そして少しでもたくさんの人に飲んで頂くために、お求めやすく日常使いのお酒を造る等。

おいしいお酒を少しでも多くの人に飲んで頂きたい。
少しでも多くの場面で飲んで頂きたい。
それが菊水の願いであり酒造りの第一歩。
ただ、お客様が愉しそうに飲む姿を見たい一心でおいしいお酒を醸し続ける蔵元です。

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日本酒文化研究所のご案内

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平成18年に法人設立50周年(創業125年)を迎えるにあたり、菊水日本酒文化研究所を設立致しました。

太古から酒は、ある時は神聖な儀式に供され、またある時は人々の喜怒哀楽の友となり、その陶酔は人を創造的な境地に誘い、多様な文化の醸成に大きく寄与してきました。時代の進歩とともに醸造技術も発達し、現代においては酒質の甲乙は付け難いものが大勢を占めています。

しかしここで菊水は、今一度飲み手の側に立ち、造り手の論理は廃して、あらためて「良い酒」とは?を考えてみたいと思います。この答えは単に酒質の善し悪しといった物性的な側面のみで論じられるものではありません。ここに面白さや楽しさといった無形のものが付加されてはじめて「良い酒」の資格があると考えます。

良いモノづくりを基盤としながら、面白いコトづくりを追求すること。そして、これら「モノ」と「コト」を融合させ新たな提案を創出し、日本酒を面白くすること。菊水日本酒文化研究所の設立テーマはここにあります。

– 菊水酒造公式サイトより –

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